三味線って、どうやって音程をとるの?って聞かれて、はっとしました。考えた事もなかったですもの。
そういわれればギターは、指板に取り付けられたフレットという部品があることで、弦の押さえる場所がわかるので音程をとれるようになっているし。でもそのように弦のどこを押さえるかわかるようになっている楽器は珍しい方だとも思います。
そもそも、音階とか言い始めると、それは楽譜ということになります。でも、三味線には五線譜で書かれる楽譜というものが基本ありません。
では、三味線で音を取るのはどうしているのでしょう?。結論から言えば、聞きながら音を取っています。ちょうど、人が歌っていて、後から歌に加わる時には声の高さ(キー)を合わせるのに似ています。
三味線は、演奏している間にも音程が変わっていきます。弦や糸巻きも変化しているからです。なので、先に書きましたように、演奏中であっても音を合わせるように演奏を変えていくのです。
ある部分自由ともいえなくもありませんが、自由だとかえって不自由なこともあります。演奏者の技量も問われますから。
お稽古も、楽譜があるわけでもないように、音を聞きながら、手習いみたいなお稽古にならざるを得ません。
でも、三味線は初めてでも音は出せます。尺八はちょっとコツがいりますし、西洋楽器のトランペットなどの管楽器は、すぐに音が出せるわけではありません。
そういうわけで、まずは音を出してみてはいかがでしょう。ご一緒に奥深い三味線の世界へどうぞ。