起承転結

小原庄助さん 何で身上つぶした
朝寝 朝酒 朝湯 が大好きで
それで身上つぶした
ハア もっともだ もっともだ
ご存じ、会津磐梯山のおはやしの部分です。ほぼほぼ起承転結を踏んでいます。
さて、子供の夏休みなどの宿題に出る読書感想文は自由研究と並んで、親として頭が痛いところです。そこで起承転結を教えます。四百字詰め原稿用紙一枚なら、百字でそれぞれの部分を書けば、なんとか体裁は整うものです。どうかすると、百字では足りない事さえあります。
この起承転結、仕事でのプレゼンテーションにも使えます。プレゼンですから、こちらの提案に耳を傾けていただかなくてはなりません。といって、一方的に提案を押しつけても反感を買います。そこで、転の部分にうまい事自虐的なエピソードを挟みます。この提案の原案を試しにやってみたけど、うまくいかなかった。でもその経験を活かして新たな提案としてバージョンアップしてプレゼンテーションしています、みたいな。テレビの広告にもこの手法はもちろん使われていますね。テレビ広告は究極のプレゼンですから、。
実は、この手法は古典落語では当たり前の手法です。自虐的な話から、一気に、オチに話が進むと、聞き手は笑いに誘われ、妙に納得します。なので一時期、古典落語をプレゼンテーションのために勉強したことがありました。
最後にもう一つ、炭坑節を。
月が出た出た 月が出た(ヨイヨイ)
三池炭坑の 上に出た
あんまり煙突が 高いので
さぞやお月さん けむたかろ(サノヨイヨイ)
これなどは、きれいに起承転結になっています。
もうすでにお稽古などでされていることかと思いますが、あらためて歌詞を起承転結から読み解くと、陽の部分と陰の部分、元気に快活に歌う部分と、少し悲しげに歌う部分とか、演奏に彩りを添えることができるのではと、思った次第で。