オリンピックを契機に

一生の間に、オリンピックを再び東京で見られるとは思わなかった、知り合いの方のひとり言。1964年の前回は日本が世界でも認められるきっかけにもなった一大イベントでした。これから経済が成長していくという機運も重なったので、高揚感をみんなが感じていたそうです。今回は、コロナのこともあって前回のような高揚感はないそうです。未だに中止かという意見がくすぶる中での開催は、違った意味で記憶に残る大会にはなるでしょう。一部では聖火リレーの中止となりましたが、それでも実際に見学に行って、ひたむきに聖火をつなぐ姿を見て、がんばろうという気持ちにさせられ、感動したそうです。ちなみにこの方、前回の聖火リレーも見たそうです。
ところで、前回のオリンピックを契機に、冷凍食品がおいしくなったということはご存じですよね。膨大な量の食材と諸外国のいろいろな料理を揃えるために、冷凍という方法をとったのだそうです。当時の料理長が、どのように冷凍し、解凍すればおいしいかを研究したそうです。
こうして、アジアの辺境の国、日本でも国際的に通用する料理が提供できることを示したのですね。
時代が移って、57年後の今日、日本文化への理解も進みました。クールなんて英語が、かっこいいなんて、クールジャパンを通して初めて知りましたもの。
これまでは、生魚を食べるのは日本人くらいのものでしたが、今では海外の人たちが、お寿司に舌鼓を打っています。アニメや音楽も、どんどん受け入れていただいています。
そういう中で、先日BBCのPR動画の紹介をさせていただきました。今回、会主・西田佳づ美がオリンピックのPR制作に携われたのはうれしい限りです。前回のオリンピックが世界から認めてもらう場であったことから、今回は、日本を日本文化を前面に押し出しての開催。
時代が大きく変わっているのですね。この変化の一翼を担えた、今回の事を誇りに思いますし、わたしたちもこのオリンピックを契機に、さらなる飛躍の機会ととらえて、伝統を磨きつつ、新たなる創意工夫、精進をいたしましょう。

今月は予定を変更して、オリンピック関連のお話しにさせていただきました。