毎日の通勤電車の中でスマホ見ている方多いですよね。でも時折本を読んでいる方も。
知り合いで本を読む習慣にしていた人がいます。その方の話を。
ある日のこと、たまたま隣の人が読んでいた本に目がいったそうです。なんと同じ本を読んでいたのです。ベストセラーとかならわかりますが、そうではない禅か茶道に関する本だったのです。
なぜ禅とか茶道の本を読もうと思ったのでしょうか。それは、中学時代の国語の先生の話がきっかけだったのです。先生が仰るには、なにも考えないようにする時間を作ることで集中力が高まるのだそうです。やってみるとこれが難しい。考えることを止めようとすると、ますますあれこれ雑念がわいてくるのです。
まあ、考えないようすることが簡単にできれば三味線のお稽古にも役立つのではと思いますが。
その先生がそんな話をされたのは、先生が禅宗のお坊さんだったからでした。
それ以来その方は、そもそもなぜ座禅を組むのか、悩みに悩んだそうです。そして、禅や茶道の本を読みあさったそうです。
そんな中で、茶道の本を通して、茶道も禅の一つであることを知ったのだそうです。おしなべて道が付く事柄は禅の影響があるようです。茶道、華道、剣道などなど。
そして茶道が、一杯のお茶を通して、自然や宇宙を感じることだと教えられたそうです。
自分と宇宙が一体になる。なんとも気宇壮大な、突拍子もないことのように思いますが、その知人は、イメージトレーニングを重ねて、それがイメージできるようになったとの事です。初めてイメージできた時は、とても深い感動に包まれたそうです。
三味線も芸の道。道がつくならば、三味線を通して、宇宙を感じることができるのでしょうか?。宇宙と一体となった演奏とはどういう演奏になるのでしょうか?。技術を超えた演奏は聞いている皆さんに感動してもらえるのでしょうか?。わかりません。でもこの話がなにかの役に立てばと思って書いてみました。