三味線を初めとする邦楽器を演奏する方々が着物に身を包んでいます。
多くの場合、付下げや色留め袖などが着られます。
これから三味線をやってみようかしらとお考えの皆さん、
えっ、着物着るの?。面倒じゃない?着物なんて自分で着られないわよ。でも三味線演奏する時は、着るんでしょう?。
ご心配なく。大きな大会では、着物も着ますが、発表会のような小さな演奏会では、普段着で演奏する人、多いんですよ。ご心配なく。
邦楽演奏家にとって、着物は制服みたいなものです。制服を着ると、よし、今日も頑張るぞとか、心身が引き締まる感じがします。制服にはそういう効果があります。
ところで、今は亡き、淡谷のり子が、ある大御所シンガーソングライターにこんな話をしたといいます。
「ステージに上がるときは、ジーンズはだめよ。お客様に対して失礼よ」
内容は正確ではないかもしれませんが、主旨そういうことでした。
そのシンガーソングライターが、その後テレビで見る限り、ジーンズでステージに上がった姿を見たことがありません。
民族衣装は正装だと言うことはご存じですよね。公の場での衣装として、着物は通用します。ステージに上がる時、正装するのはお客様に対する敬意を表すためなのです。裏返せば、お客側も、きちんとした服装で、演奏者に敬意を表すのが、本当なのではないでしょうか。
三味線を習いながら、これを機会に着付けも習う。一石二鳥ではありませんか。さあ、どうぞ邦楽の世界へ、そして伝統の世界へ。
11月15日は、着物の日。